Cobolerの実験場

書きたくなった文章を置きに来る場所

立ち絵が上手く描けたから、その時の話とか

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背景は、下書きから完成までの道のりをリアタイで記録したスクショ

立ち絵が上手く描けたから、見ていってほしい。こんな感じである。このときは左右に要らん線が入っているけどな…。

なんで今「立ち絵」なの

過去話

 「立ち絵」。オンセをする人なら、自分のPCの容姿を主張するためにとても重要なものだと分かってくれると思う。私は今までは、Picrewの絵を使わせて頂いていた。

 しかし、いつまでもフリー素材のキャラ絵を使って、お茶を濁していれば良いものなのか。ちょっとでも絵を描いている者としては、後ろめたくなるのである。

 ということで、今回私は一念発起し、1週間後のN◎VA卓で使う立ち絵を描くことにした。第1日目のできごとである。

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これは今日取ったユドナリウムのスクショ。はちのすけ君がいるよ!

 *1今までpicrewの絵を使ってそれで良かったのに、何で今回は自力で用意しようと思ったのよ?と思われるかもしれない。これは、今回のキャストのデータに原因があった。今回のキャストのスタイルはカゲ●、チャクラ、シキガミ◎で、シキガミ装備の「ギガント8」を使っているというデータだった。つまり、ウォーカーの絵が必要になったからだ。

 ギガント8は、射程が近~遠距離の白兵武器としても使うことができる。つまりそれってどういうことだよ?投擲は〈白兵〉で判定するから、鎖分銅を投げて戦ってるんじゃね?そうか、それがいい。でもこんな設定を満たせるロボットの絵を、フリーで探すのは面倒だ。もう設定に合うような絵を、自力で用意しよ!という結論に至るには時間がかからなかった。

 私は人間の絵はろくに描かないが、ガンダム関係のイラストは中学生の頃からよく描いては、人目につく場所に出していた。だからまあ、イケるやろ!と思ってしまった。

 なんで人間のイラストに苦手意識あるんだよ?というと、描きたいキャラクターが特にいないから上達しなかったとか、目の描き方がイマイチ納得いかなくて、そもそも絵に自身が持てないということがあった。

 なのであのヌメッとした人型のアレ(名前はまだ無い)を毎月描いて公開することで、とりあえず「絵は描くで〜」というポーズだけ取って、描きたい欲を小出しにしていたという次第である。今回は、久しぶりに本気で絵を描こうと思って取り組んだ滅多にないパターンだった。

 あとあれよ、今年はOGA春季大会が中止になったから。大会の告知用に毎回気合を入れてイラストを描いていたが、今年はそれができなかったので、エネルギーがあり余っていたんだと思う。その証拠に最近、そこまでする必要あるのって位、GMする用にNPCの絵を描いていた。

進捗の話

 初日はPinterestで資料を集め、2日目から下絵を描き、3日目からPCで作業を始めた。このウォーカーに「はちのすけ君」という名前がついたのも3日目のことである。4日目にようやくライフルを持たせることができ、5日目には都市迷彩の塗装がほぼ完成した。6日目の昼には同スケールのキャストも足元に書き込んだが、これは没にした。6日目の夜に一応完成し、7日目に完成報告をすることができた。

資料の話

 作業時間は1日1〜2時間だが、実際には会社にいる間も暇さえあれば設定画を描き、スマホが見れるときは作業中のスクショを見たりPinterestで資料を集めたりしたので、1日中この絵のことを考えていたと思う。こんなに集中したのは久しぶりだ。

 資料は普段から集めておけば、いざという時に役に立つんだな…と思った。Pinterestでメカデザインのボードを作ったのはかなり前だったが、今回ようやく火を吹いたという感があった。

pin.it

 あと完成した絵を見てて思ったのは、普段からtwitterで絵を描くときの小技系ツイートが流れてきたときにフムフムと思いながら保存していたおかげでこんなふうに描けた…ということ。シャドウは灰色ではなく赤っぽい色にしているところとかがそうだ。

ichi-up.net

役に立ちそうなこと

 今回私は自分で設定した締切に追われ、ケツに火がついた状態で描いていたので、自分でも思いもよらない手順で絵を仕上げた。ということで、役に立ちそうな小技を簡単に紹介しておこうと思う。

いい線画が描けないので下絵を線画に進化させる

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よく見ると下絵の汚さがまだ残っている線画

 これは、個人的には大発見だった。デジ絵を書くときに、アナログで描いた下絵から上手く線画の清書ができずに悩んでいたからだ。

 今回は下絵を背景レイヤーに設定し、これに直接消しゴムを掛けながら、鉛筆風ブラシで修正する方法を取った。色は乗算で載せている。右肩のミサイルは形状がなかなか決まらず下絵の段階でも鉛筆で何回もなぞっているが、これをPhotoshopで消しながら整えていった感じだ。(ちなみにミサイルは、データ的には基本ルールブック掲載の「ベクターⅣ」だ。)

 今回まさかこんな方法で清書するとは思わなかったので、下絵はなんと黄色の色上質紙に描いていた。さらに折り目はあるわ紙が途切れているわで、背景を白にするのが大変だった。

 あまりおすすめしないが、どう頑張ってもデジタルの線画が上手く描けなくて詰んでる人なら、この方法を試してみると良い気がする。背景が白で良いならこれで全然OKだし。

 あと、立ち絵として使うには背景の透過もしないといけない。今回は、背景の透過は最後にレイヤーを統合してからやった。なので、最初の画像はよく見るとかなり線画の白いところが輪郭に浮かびあがってきている。つまり迷彩塗装をしているのに、ちゃんと背景に紛れ込めるのか、本番まで検証していなかったわけだ。まあ…そういうこともあるさ…。

銃が描けないので3D機能で立体化させて描く

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イラレの3D機能を始めてまともに使った

 これも個人的には大発見だった。銃の描き方は色々紹介されているが、当時の私はそんなチュートリアルは一切見ていなかった。自慢とかではなく、本当に余裕がなかったからである。とりあえずライフルが描けない原因を分析して分かった理由は、以下の2点だった。

①デザインが決まっていない。

②それを立体的に描くことができない。

 ①を解決するため、まず私はSガンダムビームスマートガンを真横から模写し、それを上下逆転させたものをベースにしてデザインを決定した。

 はちのすけ君は、4つあるスロットを使って搭載兵器を装備する。右手のライフルは、データ的にはTOS掲載の「エクスクルード」だ。多分Sガンダムみたいに腰とかにマウントしていて、ファーストガンダムみたいに単純に片手持ちしているということはないやろ!という考えに基づいている。まあデザインがほぼパクリなんですけど、もう今回は時間がなかったということで許してクレメンス。

 そして②だ。模写した下絵からIllustratorでパスを書き起こし、3D機能ではちのすけ君が持てる角度の画像を作成した。これをPhotoshopにコピペし、上から書き込んで色を塗って最後に手で持たせれば完成である。Photoshopだけを使って作るなら、自由変形を使ってパースをつける方法もあると思ったが、思ったような方向に曲げるのが難しかったためこの方法を取っている。

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この画像は後から取ったペイント3Dのスクショ

 足の逆関節部分も、斜めになった部分が本当にこの描き方で良いのか迷ったので、Windows10付属のペイント3Dで軽く3Dモデルを作成し、回転させながらアタリを取っている。

 もう本当に、ペイント3Dの3Dブラシがすごい。このスクショのような図形なら、2秒で作れて回転させ放題だ。さらに2Dの画像データとしてコピペできるので、腕や足の曲がった角度がどうしても描けない時とかにも使えそうだ。「描けるようになる」ことよりも、とにかく絵を完成させなければならない場合には、こういう手段は全然アリだと思う。

ダズル迷彩は絵のアラをも欺く

 第一次世界大戦あたりに発明され、軍艦をシュールに彩ったダズル迷彩は現在、なんか機体の形状を分かりにくくする目的で使われ生き残っているそうである。ハイコントラストで敵の目を欺くわけだから、絵のアラも隠してくれるのは当たり前である。

 ググってみた感じでは、都市迷彩は基本的に正方形が集まって作られているものらしい。街中にあるものはだいたい四角形でできているので、まあそうなるだろう。簡単に描ける上に、ダズルとの相性は良さそうなので良かった。ジャングル用やスプリンター迷彩とかだと、こう簡単には行かない。むしろ、イラレで描くにも一番簡単な迷彩は都市迷彩なのではないかと思うレベルである。ジャングル用はとても難しい。アファームドを描くのは大変だろうな。

 というわけで、このカッコイイ迷彩のおかげで、見栄えがぜんぜん良くなった。最高だ。トーキョーN◎VAサイバーパンクなアーバンアクションなので、そこに登場する実験機はちのすけ君が、都市迷彩でダズルになる必然性はあるもんな。光学迷彩を搭載するには経験点が足りなかったんだから、そういうこともあるんだよ多分。

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ざっくりと色を重ねた状態なら、簡単にカラバリで遊べる

 さらに、Illustratorで塗装データを作ったことで、迷彩の色をジャングル風にしたり、砂漠風にしたりするのも超簡単にできる。カラバリを作って遊べるのは単純に楽しい。

 この塗装データは、最初にベタ塗りのクローズドパスを作ってから、色の塗り分け用のオープンパスを描き、パスファインダー→分割を繰り返して作っている。隣り合った同じ色のクローズドパスは統合して、色の隙間ができないようにした。今見たら残っているところもあるが。

 完成した迷彩塗装データはpngで出力し、Photoshopクリッピングマスクとしてベタ塗りレイヤーに重ねている。

絵を描くモチベーション

 今回私は「絵を描くモチベーション」について、色々と考えさせられた。TRPGをやっていなかったら、こうやってはちのすけ君のメカデザインをして、この絵を1週間だけで描いて公開するなんてことは無かっただろう。

 TRPGは絵を描く人に、ものすごいモチベーションを与えてくれると言い切れる。立ち絵としてオンセツールにアップすれば、必ず誰かに見てもらえる。あわよくば感想まで貰える。これはすごいことだと思う。

 あと、はちのすけ君はデータ的にはエクスクルードを装備していない。(♦のAが出た時に、購入判定で買う予定だった)しかし、卓で「RL、フレーバー的にライフルをフルオートで撃ちまくりたいんですけど良いですか?」と言いたい一心で書きこんだ。ただこれだけのために、ここまでやらせるのがTRPGの底力だ。すげえな。

 私は描きたい!と思っていてスケジュールに余裕がある人なら、どんなに下手でもPCの立ち絵は描いてみたほうが良いと思う。他の人が見たら、下手に見えないかもしれないし。

 絵を描いてアップしたけど、感想が貰えない。そういう状態に慣れておけば、ツイッターでも気軽にホイホイ絵をアップできるようになって、それができればそのうち上手くなるんじゃないかな?そんな気がした。今回の私なんかは特に、知らない人からもいいねとRTをもらって、それが自信に繋がったわけで。次の卓でも何か描いてみるか!と思えた。

以下、近況報告

 このコロナ禍のせいで色々なことが起こったり中止されたりしたんだけど、とりあえず生きてる。書きたい話から先に書いていくので、まずは楽しい話から。それがこの記事なんじゃよ。

 岡山市内では、3月の中頃からコンベンションが中止されはじめ、5月には全滅している。本当に過去に例がない状態で、いつコンベンションが再開できるかも分からない。だいたい、コンベンションが再開したところで、人が来るんだろうか?不安にもなる。

 というわけで、こんな感じでオンラインのことばっかりやっていたら、ちょっとだけお絵かきのスキルが上がった気がします。そんな感じでした。

*1:ユドナリウムの背景の写真はこちらをお借りしました

unsplash.com

BLセッションをするときは、必ずプレイヤーの地雷についてリサーチするんやで。せんかったら死ぬで。(ブログ主からのメッセージ)