ここはガイヤンキーのど田舎、サンダンシート村。酪農と林業が主な産業で、最近は地元で作られた乳製品を加工したスイーツなんかで、村おこしをやっている。
そんな田舎にバッドヤンキーの魔の手が迫る。とんがり帽子に黒い特攻服姿のレディース「チーム・悪震戯巣(わるぷるぎす)」がケツモチ邪神の眷属を連れ、大挙して村の子供を攫いに来たのだ。
「正義のヤンキー様、お助け下さい!」地元のチーマー達の祈りがグッドヤンキーを呼ぶ!
そんなヤンキー&ヨグ=ソトースのシナリオです。OGA春季大会用のシナリオでしたが、とりあえず公開します(写真はテストプレイの様子)。このシナリオは、ヤンキーレベル2のPC4人用に作られています。あとマイルドヤンキー&ミ=ゴが必要です。
シナリオの舞台とかNPC
夢見るNPC
- 名前はグレーテル・ターボ。サンダンシート村のメインストリートにたむろっている、エルフのマイルドチーマー。町に出入りして、料理にイチャモン付けたり暴れたりするバッドヤンキー達のことが気に食わなかったので、そのうちぶっ潰したいと思っていた。しかし黒い仔山羊の大群と何かがキマってしまった領主を連れて現れ、門を破壊したバッドヤンキーを見て、マジヤベエと思い召喚陣を(ry
- 大切な夢は、「街の産業を守りたい」。何と無く夜な夜な家を出てチーマーをやっていたグレーテルだが、この一大事にやっと自分が何をしたいか分かったような気持ちなのだという。グレーテルの実家は②の喫茶店である。
- マイルドヤンキーのPCが地元出身の場合は、「あたしはバイト行ってくるからお前が頑張れ」になる。「だって!バイト先ガソリンスタンドなんです!あいつらが来るんじゃないかって心配で」
サンダンシート村
- 人口1000人。主な産業は酪農、林業。田舎。
- 町の流行は「スイーツ食べ歩き」。生キャラメルとか、クッキーにレーズン入りのバタークリームを挟んだやつとか、地域おこしとして土産物スイーツの商品開発が盛んに行われている。これらの商品を北海道物産展みたいな感じで、近隣の町のショッピングモールで即売会もしている。
- 村から見える山の稜線が伝説の総長のバイクの三段シートにそっくりだったことから、村はいつの間にかこう呼ばれるようになった。
チーム・悪震戯巣(ワルプルギス)
バッドヤンキーチームの名前は「チーム・悪震戯巣(ワルプルギス)」。
- バッドヤンキーは野々山リンゴ。(キャラシーはこちら)野々山リンゴは「#魔女集会で会いましょう」を見て、ケツモチ邪神「シュブ=ニグラス」の加護を得た。理由はわからん。とりあえず子供やイケメンを攫ったりして親衛隊とかハーレムを作ればいろいろと捗る。そう思った。というわけで黒い特攻服にトンガリ帽子がユニフォームで、ホウキに乗って暴走するチームが生まれた。ちなみに特攻服には「豊穣地母神」「御意見無用」などの呪文が書かれている。
- サンダンシート村を襲ったのは、黒い仔山羊が住むのにちょうどいい牧草地もあり、ここならキャンプファイヤーして騒いだりエロい儀式をやるのにぴったりだと思ったからである(知らんけど)。あと軽トラにガソリンを入れてくれなかったガソリンスタンドの店員にムカついたからでもある。
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兵隊NPCは以下の通り。レディースなので、もちろん全員女である。ショゴスはケツモチから貸し与えられた派遣神話生物ですが、ピンク色でリボンをつけています。
特攻隊長のミカン(キレたヤンキー)
渉外担当のイルザ(悪ギャルサキュバス)
黒い仔山羊(黒い仔山羊)
ショゴたん(ショゴス)
ブラウン・ジェンキン(ボディガード)
召喚フェイズ
ある日お子さんを連れて馬で外出したサンダンシート村の領主が、バッドヤンキーに襲われるシーン。このシーンのちょっと前からチーム・悪震戯巣(ワルプルギス)はサンダンシート村に出入りして悪さをしていたが、この数日前に軽トラの給油に訪れたガソリンスタンドで給油を断られたのがきっかけで、領主を狙って襲撃をかけることにした。以下、描写。
- 子どもを連れて馬で逃げていくエルフの親子。それを追う、ホウキや軽トラに乗ったバッドヤンキー達。黒い触手の塊のような異形が荷台に載った軽トラからは、ミュージックホーンがパラリラパラリラ鳴っている。
- 先頭に出たバッドヤンキーのホウキから猫くらいのサイズの人面ネズミ…ブラウン・ジェンキンが「姐さん、ここはあっしが!」と言って馬に飛びつき、驚いた馬の周りをホウキに乗ったバッドヤンキーが取り囲む。軽トラから降りた悪ギャルが、エルフの子供を見て「姉さん!この子超かわいいっす!激マブいっすーーー!」と声を上げる。子供は悪ギャルに捕まえられ、軽トラに連れていかれる。
- ホウキから降りたバッドヤンキー、野々山リンゴが言う。「あたしは領主さんの方に用があるんだよねぇ!まあ安心しなよ、頭から食ったりはしないから!これからこの子はうちらのチームの子になるし、町の子供もいずれみんなそうなる!領主さんは町のみんなにそういうことを伝えてほしいんだよね!」
- しばらく後。サンダンシート村の入口の門の前には、触手の塊みたいな黒い仔山羊が乗った軽トラを中心に、チーム・悪震戯巣(ワルプルギス)の連中が集まっている。先頭には、ホウキに立ち乗りしたバッドヤンキー。門の前には、不安そうにその様子を見る人々が集まっている。「さっきそこで領主さんを見つけたんで、連れてきてやったよ。とりあえず、あたしはこの街の連中には失望した!店の商品にクレーム入れたってだけで、ガソリンスタンドで給油して貰えねえとか、勝手すぎる!」
- 地元のチーマー達が叫ぶ。「元はと言えば、お前らが街で食い逃げしたのがきっかけじゃねえか!!」ブラウン・ジェンキンは、火炎瓶のような何かを投げます。で門が半壊します。ぎゃー。
- 「うるせえ!!食い逃げとか人聞きの悪いこと言いやがって。ツケで支払うんだって言ったら後で払うんだろうが!」「というわけで、領主さんはうちらが集会しやすいような街にしてくれるって言ってたから。そういうことなんでよろしく。」
そこには生気の抜けてしまった領主が連れてこられる。ざわつく人々。 - チーマーのグレーテルはこれはやばいと思い、スプレーで召喚の魔法陣を描く。夜露死苦。
うろつきフェイズ
2サイクル目のNPCの移動は適当にお願いします。
①ガソリンスタンド
- 1サイクル目、黒い仔山羊がいる。
- 「ラッシャッセェェー!!」店員が威勢よく声を上げている。デコトラが数台、給油を待っている。そこに黒い仔山羊が近寄ってくる。ガソリンを入れてほしそうにポリタンクを持っている*1。店員たちがシッシッとジェスチャーすると、その辺のデコトラに体当たりを始める。放っておくとポリタンクを持って暴れだす。
- (倒した)グレーテル曰く「あの糞ビッチどもはこの街の店に来ては、イチャモン付けてスイーツをただ食いしようとしやがった。それを聞いたら我慢ならなかったんだ。でも自分らのせいであいつらが襲撃かけてきやがったみたいで…」
- 「ヤンキー様、自分らのバイクで良かったら、使ってください」店員たちがバイクを貸してくれる。
②喫茶店
- 1サイクル目、渉外担当のイルザ(悪ギャルサキュバス)とショゴたん(ショゴス)がいる。
- オープンカフェ。そこで「キャー!」とわざとらしく悲鳴があがる。店員が駆け付けると、いきなり凄みはじめる。クレープの中からゴキブリが出てきたと主張しているのだ!
「地球のカフェ~では、クレ~プにこういう食材を入れるんかのう!?」 *2
「入れるんかのう!!」
「損害賠償、してもらわにゃあのう!?」
「テケリリだお!」 - (倒した)「ありがとうございました。あいつら、前にも根も葉もないクレームを入れてタダで飲み食いしようとしたことがあって…」
③歓楽街
- 1サイクル目、ブラウン・ジェンキンがいる。
- サンダンシート村のメインストリートの商店街に近づくと、黒い仔山羊(モブ)がいる。グレーテルの仲間のチーマー達が、陰からそれを見ている。黒い仔山羊は歩いている人々を威嚇したり、我が物顔で扉をつついたり、踊ったりしている。人面ネズミのブラウン・ジェンキンは、黒い仔山羊が触手で子供を捕まえて連れていく横について四足歩行している。高倉健と石原裕次郎を足して2で割ったような冒涜的な顔面に、普通の地球人ならSAN値が減るかもしれませんが皆さんはヤンキーなので平気です。
- (PCを見つけた)「ほう…ここら辺じゃ見ねえ顔じゃねえか。どこのモンじゃ…ワレ。」
「ひとつ、名乗らせてもらいやしょうか。あっしはブラウン・ジェンキン。セイレム以来魔女の使い魔として生きてるモンだ」*3
ジェンキンは短刀を持って襲いかかってくる。
④エルフの森
- 1サイクル目、特攻隊長のミカン(キレたヤンキー)がいる。
- 町の生活に馴染めないエルフが暮らす、サンダンシート山の森。材木の切りだしとかが行われているため、民家や作業小屋も点在している。そのうちの1軒に向かって、触手の塊みたいな黒い仔山羊(モブ)が体当たりを繰り返している。それを見て笑う兵隊NPC。「かわいい子供とかイケメンはいませんか~」そして、壊した家の中から怯えきったショタを発見する。「ヤッベ!!ヤッベ!!」「イケメン!!」「お姉さんですよ~、怖くないですよ~」
- (PC達を見て)「何じゃお前らコラァ!!」「どう見たって18歳以上だろうがゴラァ!!」*4
⑤牧場
- 1サイクル目、なにもいない。2サイクル目、残っていればブラウン・ジェンキンと、バッドヤンキーがいる。
- 領主がされたという、「名状しがたく地獄的かつ冒涜的な唾棄すべきエロい儀式」が行われたであろう牧場。本来は牛とかがいるはずだが、今は触手の塊みたいな黒い仔山羊(モブ)がうろうろしている。その傍らで、バットを持った子供が素振りをさせられている。「オラー!そんなんじゃ虫1匹イワせねえぞ!!」と、監督役の兵隊ヤンキーが大声をあげる。
- 2サイクル目。誰も来ていなければ、監督役の兵隊が大声を上げている。「さっさと運べゴラァ!!集会に間に合わねーだろうが!」子供にキャンプファイヤーの木組みを作らせているようだ。
- (やべえが発生した)後ろからバッドヤンキーが現れる。「ジェンキンから聞いたぜ…ちったあやるらしいじゃねえか」化学の爆弾を取り出して、投げる。
⑥善良な領主の館
- 1サイクル目、バッドヤンキーがいる。
- 領主は帰ってきた。しかし、目がぐるぐる回っている。生気が抜けてしまったようだ。チーム・悪震戯巣(ワルプルギス)による名状しがたく地獄的かつ冒涜的な唾棄すべきエロい儀式によって、SAN値が減ってしまったのだろう。後ろにいる野々山リンゴの言葉を復唱することしかできないようだ。
「チームが飲食するときは、代金をタダにすること!」(復唱)「子供は全員、チームの親衛隊に加わること!」(復唱)「集会には町の全員が参加すること!」(復唱)
「それから、この豊穣の女神像を町の真ん中に建てる!」と言って小型の禍々しい邪神像を取り出します。「女神様の加護があれば何だってできるのさ。今年も豊作間違いなしだ。」そう言って、サメのように笑います*5。 - (やべえが発生した)PC達が現れると、「へえ?やってみろよ」領主の前の机に座って足を組み、化学の爆弾を取り出して、投げる。
夢見る交流シーン
- 喫茶店で兵隊を倒していた場合:実家の喫茶店に帰ってきたグレーテルは、片付けを手伝っている。
- ガソリンスタンドで兵隊を倒した場合:バイト帰りのグレーテルと自販機の前で遭遇する。
- 「 あたしさ、この街から出たかったんだ。スイーツとかチャラチャラしてるし。喫茶店やればとりあえず若者とか観光客が来るだろうとか、発想が単純すぎて嫌だった」
「トラック野郎とかカッコイイじゃん。でもさー、やっぱり町が荒らされるのが許せなかったのは、あたしもけっこう地元好きっていうか、そういう感じだったのかもって今は思ってる」 - 〈バイト〉で判定。
襲撃シーン
- 「もっと女神様の力を貰うんだ。血が足りねえ。生贄の血を捧げるんだ」バットで素振りをしている子供を捕まえて、ナイフを突き立てようとします。そこにPCが駆け付けてくる。
- 絶望が発生した場合は、間に合わずに子供が大けがをする。
決闘フェイズ
- 日没、牧場。モブ兵隊たちが火の周りに集まっている。「イア!シュブ=ニグラス!千匹の仔を孕みし山羊よ!!」
- 集まった黒い仔山羊たちをぶっ飛ばしていった先に、青筋を浮かべた野々山リンゴの姿がある。ということで、バッドヤンキー戦。邪神の加護が残っている場合は、ブラウン・ジェンキンが復活して戻ってくる。
- 邪神戦。倒れていた黒い仔山羊がうるさく吠えはじめる。「「「おかあさーん!!!」」」地面を割って、シュブ=ニグラスが這い出てくる。
以上です。
ヤンキー&ヨグ=ソトースはノリと勢いとテンションのゲーム…なので、深く考えずに作りました。「ガソリン~勝手すぎる!」をやりたかったので、タウンマップにガソリンスタンドを入れました。そんな感じです。夜露死苦。